高橋直子の「アイ・ラヴ・エース!」を読んだ感想について
まずは、高橋直子の「アイ・ラヴ・エース!」を読んだ感想についてご紹介します。
10年のあいだ我が身を捧げてきた伴侶にある日突然「消えてくれ」などと言われたら、女性であれば相当にショックを受けてしまいますよね。
この小説のヒロイン、タカハシさんの奥さんはとにかくネガティブ思考の塊のようで。
もう年だし、ブスだし、いいことなんてないし、生きてたって… 愚痴ばかり並べたてる彼女にはイラッとしてしまいますが、まさか午前3時に都内の自宅を飛び出して歩道橋の上から飛び降りようとするとは。
その場に駆けつけてタカハシの奥さんを抱き留めてくれのは汚らしい格好をした中年男性、ヒーローにはほど遠くロマンスが芽生える予感もありません。
明らかに住所不定無職のこの男をホテルに連れていってお風呂で綺麗にして、お寿司までご馳走するタカハシの奥さんは意外にも度胸があるのでしょう。
偶然にもこの人の名前も「タカハシ」、ややこしいことこの上ないですがふたりの噛み合わない会話は笑わせてくれます。
社会的な地位もあって収入源も申し分ないものの人間的には冷たい夫、仕事もなく素性もハッキリとはしないものの温かく魅力的なタカハシ。
果たしてタカハシの奥さんはどちらを選ぶのかと、ラストまでページを捲る手が止まりませんでした。
高橋直子のプロフィールや経歴について
ここでは、高橋直子さんのプロフィールや経歴についてご紹介します。
プロフィールについて
- 名前:高橋直子
- 本名:谷川直子
- 年齢:54歳(2024年現在)
- 生年月日:1960年
- 出身:兵庫県神戸市
- 身長:非公表
- 血液型:A型
経歴について
筑波大学を卒業後に出版社に勤務していた直子さん、夫でもあり小説家でもある高橋源一郎さんとの馴れ初めはインタビューがきっかけです。
その源一郎さんが別の女流作家と浮気をしていることが判明、破局後は趣味にしていた地方競馬や服飾系のエッセイスト・ノンフィクションライターとして自活していました。
筑波大の同級生との再会から交際がスタート、2度目の結婚を期に心機一転のため都内から五島列島へと引っ越すことに。
谷川直子名義で河出書房新社から刊行した「おしかくさま」が第49回文藝賞に輝くと、以後は文芸作品を中心に活躍を続けています。
高橋直子の主な代表作品
高橋直子さんの主な代表作品をいくつかご紹介したいと思います。
- あなたがはいというから
- 私が誰かわかりますか
- 猫はわかってくれない
高橋直子の「アイ・ラヴ・エース!」はこんな人におすすめ!
最後に、高橋直子さんの「アイ・ラヴ・エース!」はこんな人におすすめしたいと思います。
マンネリ化した夫婦生活にお疲れ気味のみなさんには、男女の性別関係なく手に取っていただきたいと思います。
オープニングそうそうに何故タカハシ(夫)は暴言を吐いたのか、世の中の旦那さまも知らず知らずのうちに愛妻を傷つけているのでは。
一方では離婚を切り出された途端にタカハシさんの奥さんが、夫名義のアメックスプラチナカードを使って散財するシーンにも注目してみてください。
異性に対して恋愛のトキメキやルックスよりも、現実的な経済力や頼りがいを求める女性特有の計算高さを痛感してしまいますね。
自分たちの将来像にばくぜんとした不安感を抱いている、若いカップルの方にもまさにお勧めの1冊。
「結婚」という一般な選択肢の他に、新たなパートナーとしての在り方が見えてくるかもしれませんよ。
まとめ
今回は、高橋直子さんの「アイ・ラヴ・エース!」を読んだ感想やおすすめしたい人についてご紹介しました。